Mom’s Zoneの思い
「毎日、育児家事に忙しくなかなか自分の時間のとれない子育てママたちが、一週間に一時間でも二時間でも子供から離れて自分の時間をもち、趣味や勉強を集中して続けることの出来る場所と時間を提供したい」
「その時間は妻でもなく母でもなく一人の女性、大人として豊かな時間を持ってもらいたい」・・・というのがMom’s Zone の思いです。
なぜ「育児中のお母さんのためのカルチャーセンター」か?
現在、専業主婦で子育てしているお母さん=専業ママに対する行政の子育て支援として、育児サークルや児童館での親子ふれあいの場などがあります。
これは親子一緒に参加して、友達をつくり、おしゃべりしたりして情報交換するところです。確かにそういった場を希望する人は少なくないのですが、一方でそれだけでは満たされない専業ママのニーズがあります。
それは子供から離れて自分の時間をもって趣味や勉強を続けたい、自分の将来像を考えたい、社会参画がしたいなどです。育児も大切だが自分の生き方も大切にしたい、そんなママたちの思いです。
しかし、ほとんどの人が一人で子育てしているため、そういった時間がとれません。子供と一日中べったり一緒におり、相手をしてあげないといけないし、子供が寝ている間は家事がたまっており息抜きする暇もないのが現状です。
Mom’s Zone代表・吉谷の経験から
私の場合も7歳、5歳、3歳(2004年Mom’s Zone 設立当時)の子供を育ててきて、第一子が小さかった頃よく育児サークルや児童館での親子ふれあいの場に出かけていってママたちと情報交換して大変助かった思いがあります。
しかし、子供も二人目、三人目となるとそういうところに子供と一緒に行くより、三十分でもいいから一人になりたい、自分の趣味勉強を続け、将来のために何かやっておきたいという思い、あせりみたいなものが強くなりました。
私の趣味はダンス、語学なので、続けられるところを随分探しました。
- 一時保育料が高く子供を二人・三人と預けると月謝よりも高くなる
- 公民館などでは子連れでもいいですよと言ってくれるけれど、子供がまとわりついてきて結局集中できない。子供を離れさせるためにお菓子を与え続けなくてはならない
- 趣味のために親に子守を頼むのは気がひける
- 行政支援の男女共同参画センターなどで、たまに託児付きのクラスをひらいているところもあるが、単発のもので継続したものはない
といった現状で、なかなか自分の趣味を続けられる場所が見つかりませんでした。
私の場合、土曜日などは夫に頼んで息抜きさせてもらうこともありましたが、それすらできない人が大勢います。
専業ママの方が働くママよりも子育てによるストレスが高い
働くママたちは同じように忙しいでしょうが、子供と離れている時間があり社会と接点をもち、ある程度自己実現できている部分があります。子供と離れている分、子供が可愛いと思えることも多いです。
しかし専業ママたちは一日中子供といて息が抜けず、子育てしかしてなくて、社会から取り残されたような感覚に陥ります。
現在では出産前まで社会で活躍していた人も多いので、その落差たるや相当なストレスになっています。子育て後、私はどうなるのかという漠然とした不安感がつきまといます。子育てだけが女の幸せであると一括りにできない層がたくさんいるのです。
「専業ママが自分の時間をもつことができない」、現在の子育て支援内容でカバーしきれていない部分です。こんなに自由な時間がなくなるのなら、子供産むのはやめておこうと思っている人も大勢います。
というわけで、同じような思いをもった私自身が「世の中にないのなら私がつくろう!」と自宅の一部をカルチャースペースと託児室にしました。
1Fカルチャースペース(21畳エアロビ仕様床)、2F託児室(6畳)です。託児料は子供一人あたり一回530円と大変預けやすい料金に設定しました。
自分の時間をもとう、育児中こそ必要
社会から取り残され感を抱きがちな育児中こそ、日常から離れて学問や文化・芸術に触れること、自分と向き合う時間をもつことはとても大切です。
自分の趣味や勉強を細々でも続けて自分の将来像を描くということが子育て中から必要だと思います。
少しの時間でも子供から離れることにより、リフレッシュできて子供にも優しく接することができます。
お母さんの交友関係が公園や幼稚園などでの子供を介してではなく、自分の趣味つながりで拡がるので、つきあいが楽です。
子育て後セカンドステージへの橋渡し
自分の趣味、勉強を中断させない
子供が小さいと、どうしても自分のことは後回しです。折角続けてきた趣味や勉強を中断せざるをえません。子育て中も趣味、勉強を続け、将来の生きがいや仕事につながれば良いと思います。
講師としてキャリアを続ける
プロとして人に教えていたのに子供ができたのでキャリアを中断せざるを得ない人もいます。そういった人も子供をMom’s Zoneにに預けて短時間でも仕事を続けることができます。
女性の平均寿命が八十歳を超え、子育て後の時間が四十年以上もあると言われる現代では、女性にとって自分のセカンドステージをどのように構築していくかは大きな課題です。
それを子育て中から考えていく、細々でも何かを続けていく必要があると思います。子育て中こそ自分が成長していると感じる豊かな時間をもつことが、子供にもいい影響を与えるし、将来子供に依存することのない、自分自身を生きられる健全な親子関係にもつながると思われます。
子育てママと地域の支え合い
託児室は有資格保育士と保育ボランティアの方々で運営して頂きます。
地域の子供は地域の力で育て、顔見知りの子供が増えていくのはとても楽しいことです。シルバー世代の方は豊富な経験を活かすことができますし、子供たちは母親以外の大人と交わるいい機会になり、また異年齢の子供が混じりあっての楽しい時間となります。
託児室は同じ建物内にあるので、母親、子供、保育者誰にとっても安心です。毎日一人で家事・育児に頑張っているお母さんたちをみんなで支え合いたいと思っています。
Mom’s Zoneの願い
子育てによって仕事や社会的活動を中断したくないと考える女性は今後さらに増えるでしょう。
子育てが楽しめないという人たちの原因のひとつが「子育て以外何もできない」という社会的疎外感やあきらめにあるとしたら、それを解消できる時間と場所を提供できれば・・・というのが Mom’s Zone の願いです。
最後に
自宅の一部を使ったこじんまりとしたカルチャーセンターです。
みんなでつくっていくカルチャーセンターを目指しています。不備な点多々あろうと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。
Mom’s Zone代表:プロフィール
吉谷 和江
神戸女学院中高部、大学文学部卒業
輸入商社で4年、スイス系製薬会社で9年勤務
産休育休とって働き続ける予定が、第一子妊娠中に会社合併のため退社
7年間専業主婦。その間に2男1女をもうける
2004年3月 Mom’s Zone 開業 今にいたる
趣味: 観劇・読書
Mom’s Zoneでは ボイストレーニング・ダンスDeダイエット・バレエボディメイクを一生徒として習っています。これも楽しい!
家族:夫、長男(1997生まれ)、二男(1999生まれ)、長女(2000生まれ)